Instagram最新アップデート情報
インスタはもう「フォロワーに届ける場所」ではなく「おすすめで拾われ続ける場所」になっています
今回のアップデートで何が起きているのか、そして現場としてどう動けばいいのかをまとめます
目次
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1章|リポスト機能で拡散経路が常設化する
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2章|リポストの棚はブランドの顔になる
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3章|リールリンクで回遊率を自前で作れる
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4章|友達マップは便利さよりリスク管理が本番
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5章|プロフィールグリッドは縦長前提の名刺になる
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6章|ハイライトが深い場所に下がった結果どう設計し直すべきか
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7章|インサイトの精度が上がり編集がデータ主導になる
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8章|Editsは「ブースト狙い」より「制作フロー改善」で使う

1章|リポスト機能で拡散経路が常設化する
インスタに公式の「リポスト」ボタンが追加され、他人のリールやフィード投稿をワンタップで自分のフォロワーのフィードに流せるようになりました。X(旧Twitter)のリポストに近い機能です。さらに重要なのは、リポストした投稿が自分のプロフィールに「Reposts(リポスト)」という専用タブとして並び続けることです。後から見に来た人もその一覧をたどれるので、「この人が推している投稿」を半永久的に置いておく棚が生まれた形になります。
これまでは共有といえばDMで送るか、ストーリーで紹介して24時間で消える形がほとんどでした。いまは「他人のフォロワーが日常的に見る場所」にあなたの投稿が常設で露出する可能性がある、という状態です。つまり、フォロワー数が少ないアカウントでも、他人のリポストをきっかけに非フォロワーへ届くルートが1本増えたということです。
この仕様を前提にすると、今後は「みんなが薦めやすい一本」を狙って用意することが必要になります。リポストされやすいのは、笑える・スカッとする・共感できるなど感情を動かすもの、自分の体験や一次情報のように“これ役立つから渡したい”と思わせるもの、視聴者の言いたいことを代わりに言ってくれるメッセージ性の強い内容といった、他人に配る理由がはっきりしている投稿です。
POINT: 週に一本「これは人に薦めたくなるやつ」を明確に狙って撮る。単なる小ネタではなく、視聴者の代弁になっているものを一本用意する

2章|リポストの棚はブランドの顔になる
リポストした投稿は自分のプロフィールに独立タブで並び、第三者から丸見えになります。これは「自分は何を良いと思っているか」「どんな価値観で動いているか」を外側に開示する行為に近いので、雑なリポストを積み上げると一気に世界観が崩れます。
逆に言えば、リポストタブは自分の信用づくりに使える棚です。サロン運営ならお客様のビフォーアフターや口コミだけを並べる。店舗ならメディア掲載やレビューだけを並べる。講師やコンサルなら生徒の実績や感想だけを並べる。つまり本人の口から「すごいです」と言うよりも、他人の声を並べる場所として設計できるわけです。これをやると、新規の人がプロフィールに来たとき「この人はもう結果を出してる人だ」とすぐ伝わるようになります。
リポスト機能は拡散だけでなく、信頼の証拠集めという意味でも重くなりました。ここからは「何をリポストするか」より「何をリポストしないか」を決めた方が安全です。カテゴリを決める、期限を決めて古いものは消す、雑談系のリポストは表のアカウントではなく裏アカに回す、といった線引きをチーム内で共有してください。
POINT: リポストタブは名刺になった。並べる内容は“証拠と推薦”に絞り、私生活の雑音は入れない

3章|リールリンクで回遊率を自前で作れる
リールを投稿する時に、別の自分のリールをボタンとして紐づけられる「リールリンク(Linked Reels)」という機能が入ってきました。投稿画面で「Link a reel」を押し、既存のリールを選んで15文字前後の短いタイトルをつけると、そのリール内に「続きはこちら」「詳しいやり方はこちら」といった導線ボタンが出せます。視聴者はプロフィールに戻らず、そのまま次のリールへ移動できます。
これが意味するのは、回遊を他人任せにしなくてよくなったということです。いまのインスタは、「どれだけ長くあなたのコンテンツ内に滞在してもらえたか」「あなたの投稿同士を何本またいでもらえたか」という回遊性や滞在時間をかなり重視している、とマーケターの間で言われています。リールリンクは、視聴者を他の投稿に送り出すハードルを1タップにまで下げるので、一本のリールで完結させずに三部作や前後編として設計した方が伸びやすくなります。
具体的には「導入編→本編→まとめ編」という分割が使いやすいです。導入編ではあえて核心を全部は言わず、「費用の内訳はこっち」「ビフォーアフターの詳細はこっち」という形で別リールに飛ばす。結果として、ひとりの視聴者があなたのアカウント内をぐるぐる回ってくれる状態を、あなた側の設計でつくれるようになります。
POINT: 投稿は“単発の1本完結”ではなく、あらかじめ回遊ルートまで含めて撮る

4章|友達マップは便利さよりリスク管理が本番
「友達マップ(Friend Map)」は、相互フォローしている友人など、許可した相手に自分の現在地(正確には最後にアプリを開いた場所)を共有できる機能として展開されています。待ち合わせや合流には便利という説明がMeta側から出ています。
同時に、この機能は安全面の議論も引き寄せています。位置情報の扱いについて、特に未成年ユーザーの保護やストーキングリスクに対して、複数の州司法長官がMetaに懸念を公式に伝えているという報道もあります。「オフにしているつもりでもいつの間にか位置共有されていないか」「誰と共有されているのかが十分に直感的に分かるか」といった点が問題視されています。
インスタ側は、位置共有は完全に任意で、共有する相手や範囲も細かく選べると強調しています。ただ、ビジネス用や副業用のアカウントの場合、そもそも現在地を見せるメリットがほとんどないケースが多いはずです。例外は実店舗をやっている場合くらいで、お店を見つけてもらいやすくする目的なら戦略的に使える余地はあります。それ以外はチームルールとして「位置共有は使わない」と決めておく方が安全です。
POINT: 運用チームが複数いる場合は「位置情報共有はデフォルトでオフ、店舗案内だけ例外」という方針を最初から決めておく

5章|プロフィールグリッドは縦長前提の名刺になる
プロフィールの見せ方も変化しています。従来のインスタといえば、正方形サムネイルがタイル状に並ぶグリッドが当たり前でした。いまは縦長(3:4〜4:5の縦比率に近い)プレビューが主流化しつつあり、縦画角のリールや縦写真がそのまま「顔」として並ぶ設計になり始めています。この変更は縦型視聴が完全にスタンダードになった流れに合わせたものだと、SNSマーケ関連の解説でも整理されています。
さらに一部アカウントでは、プロフィール画面の投稿をドラッグで並べ替えられる「Edit Grid」という機能もテストされています。古い投稿でも、いま一番見てほしいものを一番上に持ってこられる、いわばプロフィールをランディングページ化する動きです。
これでプロフィールは「時系列の記録」ではなく「いまの自分をどう見せたいか」というプレゼンの場に近づきました。実務としては、縦長サムネでも崩れないカバーを用意すること(中心に主役ビジュアルを置き、上部に短いメッセージを入れるとズレにくいといわれています)、そしてEdit Gridで固定し続ける投稿は最小限にし、季節やキャンペーンに合わせて定期的に入れ替えること。この2点が「この人いま動いてるな」という印象を作ります。
POINT: プロフィールは名刺兼トップページだと思って、縦長カバーの整備と“いま見せたい投稿”の上段固定を習慣にする

6章|ハイライトが深い場所に下がった結果どう設計し直すべきか
ストーリーズのハイライトは、かつては自己紹介文のすぐ下に並ぶ丸いアイコンで、初見の人にもすぐ届く一等地でした。今はそのハイライトがプロフィール内の別タブに寄せられる動きが進んでおり、第一印象エリアから一段深い場所に下がっています。つまり、ハイライトだけで「実績」「お客様の声」「Q&A」を一気に見せて売り込む、というやり方は露出面で弱くなりつつあります。閲覧数やクリック率の低下を懸念する声もクリエイター側から出ています。
この変化で大事なのは、プロフィールの導線をシンプルに一本に絞ることです。「詳しくはこのリンクから全部見られます」という状態を用意し、そのリンク先に申込、LINE登録、事例、FAQ、キャンペーン情報などをまとめておく。つまり、“メインの説明は外部リンク先で完結させる”スタイルに寄せるということです。ハイライトはむしろ、興味を持った人が後から深掘りする資料置き場、証拠フォルダとして残すイメージになります。
POINT: プロフィールで迷わせないことが最優先。出口リンクは一本、ハイライトはアーカイブに降格

7章|インサイトの精度が上がり編集がデータ主導になる
インサイト(分析画面)は、単なる再生数や合計のいいね数を見る場所ではなくなっています。今は、リールのどのタイミングでいいねが押されたか、カルーセル投稿のどのスライドを見ているときに反応があったのか、といった細かい動きまで可視化されるようになってきました。どこで跳ねて、どこで離脱されたかが秒単位・スライド単位でわかるので、編集の仮説が数字で検証できます。
この変化は、撮影や編集の組み方自体を変えます。例えば「冒頭5秒でビフォーアフターを見せた瞬間にいいねが急増している」なら、次も必ず冒頭5秒にビフォーアフターを置くべきだと判断できる。「長い説明に入ったところで反応が落ちている」なら、次の撮影ではその説明を短く分割したり、字幕で済ませたりといった改善ができます。いちいち勘に頼らず、毎回“跳ねた瞬間トップ3”だけを拾って次の台本にコピーしていく、というループが回せるようになりました。
POINT: 毎投稿ごとに「一番跳ねた瞬間」を3つだけ記録して、次の台本の冒頭とサムネに反映する

8章|Editsは「ブースト狙い」より「制作フロー改善」で使う
Metaは公式の動画編集アプリ「Edits」を打ち出し、スマホだけで撮影から編集、書き出し、投稿準備までを完結させる流れを前提にしはじめています。外部アプリを行き来しなくても、アカウント全体で同じテンプレを使えたり、書き出した動画をそのまま投稿用に回せたりする点が売りです。
この「Editsで作った動画は少しおすすめに乗りやすい」といった発言が、Instagram側のトップから示唆されたという報道も出ており、わずかなブーストの存在は完全な噂話ではない、という受け止め方もされています。ただし、その優遇は“質の低い動画を量産すれば伸びる”という話ではなく、あくまで「ちゃんと作り込まれた動画を、公式ツール経由なら後押しする可能性がある」程度だという説明です。
つまりEditsは魔法のボタンではありません。判断軸は「このツールを入れることで制作の手間が下がるか」「チームで同じ品質をそろえられるか」です。そこに効果があるなら試す価値はあるし、ないなら今使っている編集環境を無理に捨てる必要はありません。期間を決めて検証し、撮影から投稿までのスピードと安定感が上がるなら残す、という扱いが一番現実的です。
POINT: Editsは“リーチの裏ワザ”ではなく“制作ラインの圧縮ツール”。導入判断は生産性で下す
まとめ
インスタは「フォロワーに届けるためのタイムライン」から「他人経由で何度も発見される場所」に明確にシフトしています。リポストでの常設紹介、リールリンクによる自アカ内回遊、縦長プロフィールとEdit Gridによる“今の自分”の見せ方、そしてインサイトの細分化による改善サイクル。この流れはどれも、偶然バズるよりも、設計と検証で積み上げる方向に寄っています。
運用としては、まずプロフィールを名刺として整えること(縦長カバーと導線の一本化)、次にリールを単発ではなく回遊前提で撮ること。そして毎回の投稿から「跳ねた瞬間」を次の台本に移植すること。この3つを日常のルーチンにするだけで、アカウントの印象と伸び方は一気に変わります。




